──『みかん病』──
未完病…
それは、特にイラストを描き始めたばかりの初心者やスランプ中の人が罹りやすい病…。
と、勝手に病名つけてみましたが。
「描いても描いても自分の絵に納得できず、部屋の中にラフスケッチばかりが散らばった状態で布団からも一歩も出たくない…」
そんな経験、ありませんか?
ご安心を!
治せます、これ。
ソースは私。
…「信憑性がない」とか言わず。そこをなんとか。
お薬、出しときますね
よく効いたお薬がこちら(さいとうなおき先生の『3ヶ月上達法』動画)↓
さいとう先生がこの動画の中で、ほとんどの解決策を伝えて下さっていると思います。
が、
私も、できるだけ自分の言葉でここで書いておきます。
要するに、
『何をどう描いたらいいのか、言語化できていない』
これが、大きな原因のひとつ。
この動画を見た直後の私のイラストと、上達法を続けた約1年後の私の絵を出してみます。
ドキドキのビフォーアフター☆
ビフォーがこちら。はい、ドン。
うわ暗っ
THE・黒歴史。
こりゃ確実に病んでますね…。
前述の『3ヶ月上達法』の動画を見る前まで、私は、何を描きたいのかわかりませんでした。
いきなり作画に入っていたんです。
なんとなーく覚えている、上記の絵を描いているときの思考↓
- 多肉植物(オブツーサという種類)描いてみたいな~
- 夜中に散歩している人物を入れてみよう
- 多肉植物のぷくっとしたのが風船みたいなので、人物に持たせてみよっと
- 夢の中、ファンタジックで綺麗な月夜がいいかなぁ
で、このイラストが出来上がりました。
ファンタジーじゃなくて、これ、ゆめにっき…?
(※『ゆめにっき』:ゲームのタイトルです。だいぶ精神に来る内容なので、イヤな予感がする方は検索しちゃダメだぞ!)
描く内容を考えながら伝わる絵を描ける人ももちろんいらっしゃいますし、すごい…!と思っています。
ライブペイントできる人などは、私にとってはもう
雲の上のお人なのじゃ…ヨボヨボ。
向き不向きがある、てことです。
ただ、向き不向きを知るためにも、色んな描き方を試してみるのが急がば回れ、です。
私には、「まずは描きたいものを紙に書き出して言語化する」ことが必要でした。
えっちらおっちらと『3ヶ月上達法』で描き続けたアフターがこちら。↓
(当サイトブログ記事『ひどいよ佐助さん:読書感想『西尾の民話』より『御堂坂のたぬき』より)
はい、ドン。
いかがでしょうか。
パッと見で「おまたを痛そうに押さえているたぬき」が描かれているのがわかっていただけると思います。
テーマが『くすっと笑える昔ばなしの挿絵』だったので、色も明るく、渋い色合いを選んで配色。
劇的、とまではいかないまでも、ビフォーアフターでの違いを実感しました。
そして、
このブログ記事を読んだ友人が「たぬき、かわいい! 色味も好き」とわざわざメッセージを送ってくれて、
「私にも、楽しく描けて人に伝わる絵を描けるんだ…!」と、とても嬉しかったのを覚えています。
あの、なにかを取り戻したような感覚は忘れられません。
上手い下手より、納得できるかどうかが大事
絵の上手・下手って、人に見せてはじめてわかるもんだ、と思います。
自分で下す評価じゃなくて。
上にも書きましたが、まさか自分の絵に「かわいい」と言ってもらえるなんて、本当に、まったく思ってもみませんでした。
私は以前、商業誌の漫画家を目指して描いていたのですが、その頃の絵柄も含め、ずっと
「リアル寄りの、(人から見て)『カッコいいと言われる絵』を描きたい」
と、思い込んでいたのです。
「カッコいい」も「かわいい」も、基準は人それぞれ。
友人から言われて初めて、「私は、私の感性の『かわいい』を描きたかったんだ」と気付けました。
完成度も然り。
これは逆に、他人から「完成度、低ッ」とか言われても、気にしないでください。
描いた本人が「これが自分の絵。納得して終わらせた絵」で見せているんだから、それはもう「完成した絵」なんです。
お仕事なら、それはまた別の話。
なにを描きたいのか、それを描いてる自分やその絵を見てくれる人に、どう感じてほしいのか。
そこをまず一番初めに、自分自身に訊いてみてください。
その時はぜひ、紙に鉛筆の手書きで、どんどん書き出していってみてください。
結び目をほぐすように、問題のひとつひとつに焦点を当てていけば、
『未完病』は、かならず治ります!
あと、気持ちが落ち込んでるときに無理に描かないことです。
「なんか変だな…」と感じたら、ちょっと机から離れて温かいお茶でも飲んで、できるならひと眠りしてみてください。
未完病から脱出するためにも、休む。
大丈夫です。
あなたが描いた絵は、ちゃんとあなたを待ってくれていますから!
今日はこの辺で。ではまた。