──お絵描きツール──
それはデジタルイラストを描き始めるときに不可欠、かつ最初のハードル。
何がってーと、お金!
総じてお金がかかります。
なんか物々しい書き始めになりました。
検索をかけると、その道でプロが使うものがででん!と出てきたり、そこそこの値段だなーと思いきやサブスク課金制だったり。
ちなみに、私が一番初めに使用したデジタルお絵描きツールは、Photoshop のバンドル版でした。
当時は、ペンタブにオマケで付属していたものだった気がします。
記憶が定かでない。すみません。
正規版Photoshopもサブスクリプション(月額)ではなく、買い切りのものでした。
使い慣れていたのもあり、それからそのままサブスクでしばらく使っていたんですが…。
如何せん、使いこなせていない上にお金に羽が生えて飛んでいくようになり、使用ソフトを何度か変えました。
条件は以下。
- なるべく安価
- 画面の見やすさ、使いやすさ
- 拡張子の互換性
などなど…。
さっくりご紹介したいと思います。
※以下の情報は、記事を書いている2024年1月現在までのものになります。
最新情報は、各公式サイトでのご確認をお願いいたします。
上図の読み方としては、
- お金:◎→フリー(無料)ソフト 〇→有料 △→有料、お高め
- 使いやすさ:画面やツールアイコンのわかりやすさ(慣れ/理解度にもよる)
- サポート:それぞれ充実(ユーザー層にもよる)
という感じ。
Adobe ~描画ツール界の生徒会長~
Photoshop(フォトショ/写真屋) とか、Illustrator(イラレ)
と、お絵描き界隈ではおそらく真っ先に目にするアプリケーションソフトウェアの名前です。
こちらを開発しているのが、Adobeさん。
- お金:サブスクリプションつらい。
4つの中では、いちばんお値段がします。
金に糸目は付けないぜ! ぬわはははは!!
という方には、おすすめ…したいところなんですが、
初心者向けにしては、ちょっと機能が多すぎるかな?
ただし、ユーザー層の厚さは、4つの中ではダントツのトップだと思います。
つまり、検索をかけて自分に合ったチュートリアルに当たる確率が高い。
そこを狙って、いずれお仕事にしてとことん使いたおすための初期投資と思えば、安いのかも。
GIMP ~癖つよツンデレ転校生~
『窓の杜』↓
ギンプ とか ジンプ、と読むみたいです。
こちらは、かなりの高機能を誇るフリーソフト。
オープンソース(ソースコードが公開されていて、ソフトの改変や再配布が認められている)ソフトウェアです。
お絵描き、というよりは画像編集や加工に適しているようです。
私が初めに使ったお絵描きソフトがPhotoshopのバンドル版ですので、基本知識と技術のベースはそれを踏まえてお話させていただきますと
癖つよ。クセが強い。
UI(ユーザーインターフェース/画面の見た目とかのこと)がちょっと…とっつきにくいかなーと感じました。
ただし、前述のとおり、高機能かつ無料。ここは見過ごせないポイントです。
公式サイト。↓ 英語サイトです。翻訳サイトと先人の知恵をお借りしてファイト!
FireAlpaca ~とことん優しい同級生~
ソフトの紹介が、いつの間にか学園ものゲームのキャラ紹介みたいになってました。まあいいや。
さて、FireAlpacaは
放課後、気持ちが落ち込んでる主人公の机に、さりげなくリプトンのミルクティーを置いて
『なぁ、屋上行かね?』
って言ってくれそうなタイプのソフトです。…わかりづらいんで普通に紹介します。
画面が見やすく、公式サイトのトップページに動画のチュートリアルがあります。親切!
現代の漫画や、漫画タッチのイラストを描いてみたい(特に若い学生さん)には、とてもおすすめ。
さらにフリーソフト。
ただし、拡張子が独自のものだった気がするので、あとあと別のソフトに乗り換えるとき(特に漫画作品)の互換性が気になるところです。
FireAlpaca SE という上位ソフトが出ていました。こちらは有料。安価です。
Affinity ~秒でクラスに馴染める交換留学生~
Serif社のグラフィックソフトウェア、Affinityシリーズです。
前述のAdobe社のソフトと対応させてみると
- Adobe Photoshop → Affinity Photo 2
- Adobe Illustrator → Affinity Designer 2
- Adobe Indesign → Affinity Publisher 2
こんな感じです。あくまでイメージ。
私は現在、ほとんどのイラストをこちらのiPad版で制作しています。
Adobe税という名のサブスクがつらくなり、なんとか別のソフトでできないかと探したところ、Affinityシリーズにたどり着きました。
無印のときに一度購入し、しばらくしてから「Affinity 2」が発売になって買い直しまして、
『2』になってから、格段に使いやすくなりました。
シリーズ間での、画像データの切り替えもスムーズです。
有料ではあるものの、こちらは買い切り。ありがたや!
ときどきセールも実施されているので、チェックしてみてください。
iPad版だと、それぞれ¥3,000-程度で購入できます。
チュートリアルの動画も豊富です。
ただし、ぜんぶ英語。
日本のユーザーにとっては、ここだけがネックだと思います。
テキストツールも、まだ縦書きには未対応です。
しかしながら、アップデートの更新頻度が早いので…信じて待ちます。
~基本の基本は、アナログ(手描き)を推したい~
自分の描きたいものが決まっていない、とか、憧れのイラストレーターさんがいないとか、絵柄が定まっていない、というイラスト初心者の方には、使う機能を選んでいるうちに頭が疲れて、
けっきょく何も描かずにPCの容量を占拠させたまま放置、というバッドエンドになってしまうので、描き始めからのデジタル描画は、あまりおすすめしません。
聞いてるか、昔の私。
絵筆を持ったのが小学生以来、とか、何から始めていいのかわからんけど絵は描きたい、て人は、
紙と鉛筆!
これ、最強です!(私調べ)
「色を塗りたいよー」って人は、
水彩絵の具や水彩色鉛筆など、アナログ画材から始めてみてはいかがでしょうか。
デジタル(iPad+Apple Pencil)は手に入れてしまえば、ほぼあらゆる絵柄を描ける…
のかもしれません。が、
絵筆にたっぷり水を含ませ、ティッシュなんかで水量を確かめたあと、
しとっ…、
と、紙面に乗せたときの、あの手指の感覚。
ああいったライブ感は、アナログでなくては得られない感覚だと思います。
すーっと下描きの線へ、いい感じのにじみが広がったり、思いもよらなかった効果を発見できたりするのは、アナログ画材で描くときの何よりの醍醐味です。
(お仕事のときには、もちろん『そんな意外性は今は不要です』てなっちゃうかもしれませんが…)
「とにかく、デジタルで描きたいんだよー」という人は、まずはこのあたりのフリーソフトから触ってみてはいかがでしょうか。
まとめ
ご紹介したソフトは、私が使ってきた中でのおすすめです。
他にも Clip Studio Paint や、メディバンペイント など、たくさんあります。
いちばん大事なのは、いかに楽しく描き続けられるか? に尽きると思っています。
楽をするんじゃないぞ。「楽しく」、だぞ。
なんで同じ漢字なんだい、君たち。
触れてみた描画ツールが自分に合っているかの判断は、
描いてて夢中になれるかどうか、描くことだけに集中できているかどうか、で、つけられると思います。
自分に合った描き方を見つけて、いっしょに楽しくお絵描きライフを送りましょう!
今日はこの辺で。ではまた。