オススメ! 描くときの参考書3選

今回は、イラストを描くときにおすすめの本をご紹介していきます。

この記事は

  • 描いてはいるけど、どうにも伸び悩んでいる
  • 絶賛スランプ中で鉛筆も持ちたくない

そんな人向けになります。


「イラストの参考書? そんなんいらんわ!ネットで調べまくればいいじゃ〜ん」

そう思っていた時期が私にもありました。

あなたは過去の私か?

参考書を持っておく最大のメリット。それは、

「自分の課題と具体的に向き合える」

これです。

参考書(紙の本)をそばに置いておく理由

かつて、前述のように

「ネットで全部調べればいいじゃ~ん」

と思っていた私が悩みに悩んでいたのは、

  • 「自分の絵に納得いかない」
  • 「うまくなりたい」
  • 「なのにどこがおかしいのかわからない」
  • 「どこから手を付けていいのかわからない」
  • 描く気力がわかない

などなど。他にもいろいろ。多いな。

とにかく、それらを解決する手段として、いきなり「ネット検索」をし始めると、

あまりに悩みが漠然としすぎて、解答になるものが出て来ないんです。

もしくは、欲しい答えが出てくるまで延々と検索し続けるか。

さらに言うと、そのまま絵とはまったく関係のないことのネットサーフィンで時間を溶かす…。

おおお…怖や怖や。


身に覚えがありすぎて、自分で記事を書いてて凹んできました。

まあ、事実ですので…。

ネットは広大だわ。


ちょっと乱暴な言い方になりますけれど、楽にうまく描ける答えをネットで探す前に、手を動かしながら感覚を養ったほうが断然に早いです。

こら、昔の私。目を逸らすんじゃない。そういうとこやぞ。

まずはメモでもいいので、「どこを直したいのか」を深掘りして、箇条書きにしていきましょう!

本の紹介

描きたい絵柄(タッチ)にもよりますが、私が実際に買って読んで、
今でもけっこう頻繁に使っている本をご紹介します。

その1『パース!』

悩んだとこ↓

その1。
パース

パースとは、『遠近法』と呼ばれる技法です。
ざっくりいうと、「遠くにあるものは小さく描いて、近くにあるものは大きく描く」方法。
「その画面を見ている人(カメラ)の目線の位置(アイレベル)」が基準になります。

具体的に掘り下げた例↓

  • 「部屋の中に立つ人物を描こうとすると、違和感がある」
  • 「やたらと天井が低くなったり高くなったりする」
  • 「植木鉢が遠くにあるはずのに、葉っぱが人の身長くらいある」

などなど。

これは「パース」=「遠近法」の概念がないことから生じる悩みです。

私自身は、子供の頃に「漫画の描き方」みたいな冊子を買ってもらい、フンワリと知ってはいました。

その後は、専門学校で学び…

身についていませんでした。

さらにその後、学校を卒業したあと無職になり、

「画力を付けて、絵で食べて行けるようになるんだ」と考え、

「それにはまず、理解できていないパースを練習しよう」と考えました。


なぜここで「就職活動しよう!」とならなかったんだ私。まあいいや。
(その後、古本屋さんのアルバイトに受かって働きました)

遠近法でつっかえる人は、かーなーりー、多いと思います。
最初で数学につっかえて勉強嫌いになるかのごとく。

遠近法にも、少なからず数学的な思考が出てきます。

私は算数から理解できず、小学一年生にして100点満点中20点を取ったことがあるほどの数字アレルギーですが、そこそこ理解できて描けるようになりました。
なので、ご安心ください。
ちなみに今でも単純計算を間違えることがある。つらい。

いつの間にか続編が出てた。
(こちらは、私はまだ読んでいません)↓

『パース!』を読みながら実践した例です。

適当にほっといてくれた家族には感謝しかない(ウザいときも多々ありけり)

無職で就職活動もせず、ヒマだったからできた所業かもしれませんが…。

数学が苦手でも、本に書かれていることをそのまま練習すれば、このくらいは描けるようになるぞ!てことです。

その2『やさしい美術解剖図』

みんな大好き、人物(キャラクター)の描き方の本です。

私は今では、もっぱら日用品や食べ物のイラストを描いていますが、

生き物の筋肉と骨格が大好きです。

フェチと言っても過言ではない。

なんと言っても、その機能美。いっさい無駄のない構造に、うっとりします。

いらん情報でした、すみません。

悩んだとこ↓

その2。

  • 思った人体を描けない
  • いくら描いても腕が長すぎてバランスが人外

「構造を知らんからだ!」と思い至りまして、こちらの本を購入してひたすら模写をしていました。

The・機能美

で、模写をしていたら不思議なことに、今まで描けていなかったポーズやバランスの取れた身体の人体を描けるようになっていました。

何となくでプロのイラストレーターさんの作品模写をしていたときには、描けていなかったんです。

ちょっとハードルは高いかもしれませんが、挑戦してみるのもいいんじゃないかな? と思います。

模写するときのコツは、人体を描いていると意識せず、見たまんま、線を引いていくことです。

模写の元にしている絵から目を離さず、手元の自分の線を見ずに、描いてみてください。

私はこうして、「腕を長く描き過ぎる」手癖が抜けていきました。

その3 憧れの人の画集

これが一番効くかもしれません。

今回おすすめする3冊のなかで、もっとも手元に置いておきたい本は

憧れの人の画集

です。

悩んだとこ↓

その3。

絵柄の迷子。

当時、やたらと「オリジナル」にこだわっていた私は、
(誰かの絵柄をマネするなど言語道断!)
とばかりに、他の人の作品を見ることを一切していませんでした。

歪んだ思想の修験者か何かかな? てくらいに。

今思えば、なんというおこがましさ。

そんな中、とあるプロのイラストレーターさんとSkypeでお話できる機会があり、その方から

「スカイエマさんの絵とかどうですか? センスが近いかも」

と教えていただきました。

本っ当に傲慢この上ないことですが、他の人の作品を見てこなかった私は、プロのイラストレーターさんたちをまったく知らず、スカイエマさんのお名前も、この時に初めて知りました。

Skypeでのお話のあと、さっそく検索してみると、なんとも言えない衝撃を受けまして…。

今でも、凹みそうになった時やモチベーションが下がったときなど、しょっちゅう見返しています。


当然のことながら、いくら模写をしようがマネをしようが、憧れの人の絵にはなり得ません、決して。

だって、その人ではないんだから。

けれど、それこそが「あなた自身のオリジナルの芽」、なのだと思います。

※模写(トレース)をオリジナル発言したりするのは、絶っっっ対アカンですよ。
それは盗用、著作権法違反になります。

(ていうか、他の人の作品を自作と主張するのは、まともな感覚だと恐れ多すぎて出来っこないと思うんだ…。
しかし、そういう人も少なからずいるから、法律ができるんですよね。
肝に銘じておきましょう。)


ほかにも、博物館や美術館に行ってみるのも手です。

数千円で、国宝級の作品をこれでもかというほどたくさん、間近で見ることができます。

各作品の横に描いてある説明書きを読むだけでもヒントがあります。

それに、必ずと言っていいほどお土産コーナーに「図録」が置いてあります。

余裕があれば、ぜひお気に入りの展示会の図録を手に入れてじっくり読んでみてください。

手元に置いておくには「お金が…高い…」という人は

図書館!!!

図書館へ行きましょう!!! 

閉架図書のコーナーが穴場かと。
とくに書棚の最下段に置いてある大きい画集がおすすめです。

本は、待っていてくれる

美術学校などで、人から直接学ぶのも、とても大事です。

けれど、やはり周りと比べてしまい、自信を無くし、自分の絵を嫌いになってしまったりしてしまうときがあるかもしれません。

そんな時にも、本は、あなたが手に取り、そして描き始めるのを待ってくれます。

それから、

電子書籍もいいんですけれど、できるなら紙の本がいい、と私は思っています。

紙の参考書は机の上に置いておけば、いやでも目に入りますし、
気になれば手に取ってめくるだけで「その時に必要な部分」をピンポイントで見せてくれます。

ネットで調べるデメリットとしてまとめると、

  • 情報更新が早すぎる&拾える情報が多すぎる
  • 情報を見る時間が、手を動かす/対象を観察する時間より多くなる

シャーロックホームズも「きみは観察していない。それでも、見てはいる」って、ボヘミアの醜聞で言ってた気がする。

『見る』を、描くために『観察する』ほうに変えていく手段として、ぜひ一冊でも、紙の本を手元に置いてみてください。


おすすめの本をご紹介しましたけれど、ご自身が
「これ!」「この人!」と思う本を手元に置くのが、いちばんいいと思います。

「この人が言うから…」「この人がいいって言うから…」という、他の人のおすすめを理由に選ぶんじゃなくて、あなたの直感を大切にして、一冊を選んでみてください。

直感は、当たるぞ!

今日はこの辺で。ではまた。

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